需要は今後も増える

独立行政法人情報処理推進機構が発表している「IT人材白書2016」によると、推計IT人材数は85万4000人ということです。5年前の「IT人材白書2011」時点での推計IT人材数が76万6025人であったことから比べると、約9%増えていることがわかります。5年間で9%の成長ということは、年間にすると1.8%の増加でしかありません。

IT業界というと右肩上がりに成長を遂げているイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、実はリーマンショックの影響を受けた2010年度調査時においては一度前年割れを起こしたことがあります。日々進化するIT技術を利用することによって効率的なシステムを構築しようとする企業からの市場価値が高いシステムエンジニアとはいっても景気の影響を受けることがあるのです。2011年以降については今のところ右肩上がりの傾向にありますが、今のところ爆発的な増加といえるほど増えていないといえます。

システムエンジニアの今後としては、増加傾向が当分の間このまま続くといわれています。そのため、リーマンショックのような出来事が起こらない限り、システムエンジニアの市場価値が近いうちに下落するようなことはあまり考えられません。今後はIoTを中心としたビックデータの活用など新しい技術を利用したビジネスでも必要不可欠な存在といえますので、システムエンジニアの需要はますます高まっていくのではないでしょうか。